フロントフォーク脱落事故の判決
以前、このブログで取り上げた事故の、損害賠償裁判の判決が出ました。もうみなさんもご存知のことと思いますが、以下、通信社の記事を転載します。
輸入元に1億8900万円支払い命令=自転車転倒事故訴訟―欠陥が原因・東京地裁
2013年3月25日(月)21:33
イタリアブランド「ビアンキ」の自転車で走行中に前輪部分が外れて転倒し、手足がまひする障害が残った事故は設計上の欠陥が原因などとして、茨城県つくば市の無職中島寛さん(63)夫妻と保険会社が輸入元のサイクルヨーロッパジャパン(東京)に損害賠償など計約2億4100万円を支払うよう求めた訴訟の判決が25日、東京地裁であった。白井幸夫裁判長は欠陥が事故の原因と認め、計約1億8900万円の支払いを同社に命じた。
原告側は、前輪と本体をばねでつなげるサスペンションが分離したために起きた事故で、自転車には製造物責任法(PL法)上の欠陥があったと主張。被告側は前輪に異物が挟まるなどして中島さんが転倒した後にサスペンションが分離したとし、欠陥はなかったと反論していた。
ほぼ全面的に、輸入業者(メーカー)側の過失責任を認めた格好で、ある意味で当然の判決といえます。使用する側の自己責任(整備)があるとはいえ、サスペンション付きのフォークなどはいわばブラックボックスであって、ブレーキや車軸の締め付け(輪行時)など目に見えるものとは違いますからね。
それと、自転車が危険な乗り物であるという認識は、自転車に対する批判としてではなく、社会全体が共有するべきものだということですね。そこから初めて、自転車の安全な乗り方、正しい整備のあり方にアプローチできるというものではないでしょうか。環境と健康に最善・最適のツール、大げさに言えば人類の未来がかかっている乗り物であることは確かなのですから。
以上、報告でした。
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コメント
横山さん、こんばんは!
判決出ましたね。僕も当事者なので気になってました。
これで自転車メーカーさんの考え方が変わるといいですね。
大手メーカーは考え方を改めてくれるでしょう。
あれ?サスペンションメーカーは責任問われていないんですかね?
なんでなろう~
投稿: ワンチャン | 2013年3月27日 (水) 23時43分