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2008年2月26日 (火)

自転車電装世代(3)

Dscn0555  今日は南風でしたね。江戸川の波にご注目、左(河口)から右(上流)へと波立っています。春です♪

 いつ自転車に乗らないようになったのか、よく覚えていません。ハッキリしているのは、最後のツーリング(計画)が高校三年の夏だったということ。もう自転車仲間たちはバイクに乗り換えたツーリングだったし、それでなくても錆びやすいスチール製の自転車に乗ってた連中は、もう乗れる状態に維持できてなかったんじゃないかと思う。私の場合でも、24インチ車=小学四年春~小学六年夏、26インチのスポーツ車=小学六年夏~中学三年秋、ツーリング車=中学二年冬~高校三年という具合に、じつに短命な乗り方しかしていないんですね。

 私にとって受験の年というのは、隔離された拘置生活のような真冬の一年間だった。それまで遊び惚けていたのだから、そのしっぺ返しともいえるんだけど。そう、その極北のような真夏に、わたしは最後のツーリングを計画したのだった。私にとって念願の、西へ向かうことだった。

 今でこそ北九州の沿岸部は産業道路に併設したサイクリングロードまがい、遠賀から西は本格的なCRがあって、ローディーや高校自転車部のメッカになっているが、当時は国道3号線のほかに走れる道はなかった。その3号線は、そこをクルマで走っている親父から「危険である」と、ながらく封印されていたのだ。あれほど父親に反抗的だったのに、なぜこの命令だけは守っていたのか、不明……。

 いつか3号線を西に、沈む太陽を追いかけながら走ってみたい。

 それはもう、少年の憧れが宿願となって炎と燃え上がり、どれほど大型車両の通行が激しかろうと、灼熱のアスファルトが荒れ狂い光化学スモッグを発生させようとも、西に向かうためならば焼け尽きてもいい覚悟だった(笑)。さいわいにも、何度かいっしょにサイクリングをした大学生のグループがあった。そのグループにはランドナーに乗ってる女子学生もいて、女性がドロップハンドルの自転車に乗るのを初めてみた私の心は、たちまち彼女の虜になったものだ。

 ついに、夢がかなう時がやってきた。

 念願の3号線走破→博多→唐津という計画だったが、3号線の途中には山越えもあり、海岸線を行くのはどうかと、大学生から提案されたように記憶している。大学が休み明けになる前の連休(9月15日前後か?)を約束して、わたしはひそかに死を覚悟して遺書をしたため(ウソです)、ツーリングの準備に取りかかった。唐津から輪行の予定だったような気がする。

 だが、悲劇は突如としてやってきた。

 出発の前々日だっただろうか、それとも前日の夜だったか。くだんの大学生から連絡が入って、わたしの計画は中止になったのである。何があったのか、中止の理由はいまもって判らない。私だけで出発する準備も出来ていたが、何となく虚しくなってそれも取りやめにした。じつは中学時代にも同じようなことがあって、5月の連休をむなしく過ごした(この時は途中まで敢行)記憶がある。

 それっきり、キャンパスで彼らの姿(自転車に乗っている)を見なくなり、わたしはとっぷりと日が暮れるまで補習授業を受けるようになっていたのだった。彼らに何があったのか、とくに彼女はあの時どうしていたのか……。いまはもう、それを知る手がかりすらない。

 思えば、土砂降りで立ち往生していた峠道で、蒲鉾を運搬するトラックに車体ごと乗っけてくれたお兄さん。雨宿りをさせてくれた米屋さんのシャッターの脇から雨水が侵入し、みんなで雨水を掻き出した記憶。林道に迷い込んで地元の子供に国道まで案内されたが、その国道は名ばかりで砂利道だった記憶。走馬灯のように過ぎ行く記憶、この記憶のために走っていたのかな、と今では思えるのであった。(この稿、おしまい)

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